コンセプト比較:「おまかせ」の国産 vs 「セルフ」のグローバル
網屋 Verona: フルマネージドSASE
"情シスひとり"でも大丈夫
機器の提供から導入設定、24時間365日の運用保守までをワンストップで提供。専門知識がなくても導入・運用できる手厚いサポートが特徴。
- 手厚い日本語サポート&運用代行
- シンプルな料金体系
- 国内の利用環境に最適化
Cloudflare One: 統合グローバルプラットフォーム
"開発者"が自由に構築
世界最大級の巨大エッジネットワークを基盤に、ユーザーが自由に機能を組み合わせて自社に最適な環境を構築。セルフサービスでの利用が基本。
- 圧倒的なグローバルネットワーク
- Webパフォーマンスと強力な保護
- 豊富な機能と高いカスタマイズ性
徹底比較
認証方式と思想の違い:真のゼロトラストとは?
Veronaもユーザー認証に対応していますが、Cloudflareとは**信頼の基点となる思想**が異なります。
- Veronaのアプローチ: Veronaは、エージェントを導入した**「信頼できる端末」**が、オフィスなどの**「信頼できるIPアドレス」**から接続することを主な前提としています。これは従来の境界型セキュリティの考え方を拡張したもので、特定の環境下では有効です。
- Cloudflareのアプローチ: Cloudflareは**「何も信頼しない(Never Trust)」**というゼロトラストの原則に基づき、**ユーザーのID**を信頼の基点とします。IPアドレスや場所に関わらず、全てのアクセス要求に対してユーザー認証(IdP連携)とデバイスの状態を検証します。
IPアドレスベース認証のリスク
「信頼できるIPアドレス」を前提とするアプローチには、現代の働き方にそぐわない、いくつかの本質的なリスクが伴います。
- 内部からの脅威に対応できない: オフィス内の「信頼できるIPアドレス」を持つ端末がマルウェアに感染した場合、その端末からの通信は正規のものとして扱われ、被害が拡大する恐れがあります。
- 正規端末の乗っ取りに弱い: 社員のPCが盗難されたり、認証情報が漏えいした場合、攻撃者は「信頼できる端末・ユーザー」として社内リソースにアクセスできてしまいます。
- ハイブリッドワークとの相性が悪い: カフェや自宅、出張先といった「信頼できないIPアドレス」からのアクセスをどう扱うか、という問題が生じます。アクセスを許可すればセキュリティに穴が開き、拒否すれば生産性が低下します。
CloudflareのIDベースのゼロトラストは、こうしたリスクを根本的に解決し、**ユーザーがどこにいても、どのようなネットワークからでも、一貫した安全なアクセス**を提供します。
機能・サービス比較表
| 比較項目 | Verona (網屋) | Cloudflare |
|---|---|---|
| コンセプト | フルマネージド。機器提供・設定・運用保守をワンストップで提供。 | セルフサービス。ユーザーが機能を組み合わせ、自社で設定・運用。 |
| 主要機能 | ZTNA, SWG, FWaaS, CASB, RBI, DLPなどSASEの基本機能を網羅。 | SASE機能に加え、CDN, WAF, DDoS対策, ボット対策などWeb関連機能が非常に強力。 |
| ネットワーク | 国内の主要クラウド(AWS/Azure)への閉域接続を提供。海外拠点も接続可能。 | 世界300都市以上にPoPを持つ巨大なグローバルエッジネットワーク。 |
| 導入・運用 | 網屋が全面的にサポート。専門知識はほぼ不要。24/365の運用監視も込み。 | ユーザー自身で設定・運用。ドキュメントは豊富だが、専門知識が必要な場合も。 |
| サポート | 日本語での手厚いサポートが最大の強み。障害時の対応も迅速。 | 基本はコミュニティやメール。高度なサポートは高額なエンタープライズプランが必要。 |
| 価格体系 | ユーザー数と利用帯域に応じた月額固定。初期費用・機器費用込みで分かりやすい。 | 機能ごとの従量課金やプランが基本。多機能だが、コストが分かりにくい場合がある。 |
結論:あなたの会社に合うのはどっち?
Veronaがおすすめの企業
- IT担当者が少ない、または兼任している(情シスひとり企業)
- 専門知識がなくてもSASEを導入・運用したい
- 手厚い日本語サポートや運用代行を重視する
- 従業員の働き場所が主に国内オフィスに限定されている
Cloudflareがおすすめの企業
- IT・セキュリティ専門のチームがある
- 自社で細かく設定・カスタマイズしたい
- グローバルに拠点やユーザーが分散している
- ハイブリッドワーク環境で、厳格なゼロトラスト・セキュリティを実現したい